2010/10/10

New Stuff in Acclaim Distro: 10/10

フランスのアナーコパンク・バンド "La Societe Elle A Mauvaise Haleine" のメンバー運営の La Societe Pue Prod より以下の3タイトルが入荷。

LA SOCIETE ELLE A MAUVAISE HALEINE / ABATS - split LP (la societe pue prod) ¥1,300

マシン (ドラムマシン仕様)・アナーコパンク・バンドの宝庫・フランスから登場の男女インヴォーカル・アナーコパンク・バンド2バンドによる split LP。前者は既に8年も活動している。本作は、demo (2002)、s/t 7" (2003)、split LP w/ Phase Terminale (2007)、split EP w/ Pavilionul 32 (2009) に続く2010年リリースの最新作。Pavilionul 32 との split EP からますます曲の勢いが増している彼らだが、今作もまた突進タイプのマシン・アナーコパンク・サウンドが全8曲。ドイツの Ruin Nation Records が「Cress のフランス・バージョン」と形容していたがそれも納得、Cress のような実験的な要素は無いもののかなりシンガロングな楽曲群が「フランス・バージョン」と言うことができるだろう。Nacht Und Nevel、Haine Brigade、Fourmis Delta のカバーもあり。方や Abats は本作がデビュー作となる新星。前者と同系統のサウンドで、彼らもまた怒りまくっている激熱サウンド。Aus-Rotten の女性へのレイプを主題とした “The Second Rape” (この曲は「法廷」を “The Second Rape” (第二のレイプ) と例えて糾弾した曲) のカバーは最高。全7曲。両者とも歌詞はアナーコパンク的と言えるがあらゆる角度からよく考え込まれている。彼らは常に変化しているように見える世界のなかで、変わらぬ害悪を批判している。

LINK
- chapter one 12” (la societe pue prod) ¥1,300

ベルギーから初めての登場と思われるダーク・エピック・クラストコア・バンド “Link” の新作片面12”。しかしとりわけヨーロッパでは、His Hero Is Gone、Tragedy、From Ashes Rise の影響は非常に大きい。この Link もまたこれらのバンドの直影響下にあるサウンドで新しさはない。が、横道にそれずそれらの影響を純粋に吸収しているところがこのバンドのオリジナリティとなっている。展開ある長めの曲構成によって聞かせるところは Fall of Efrafa の影響も感じさせる。とにかく完成度が高い。そしてシルクスクリーン印刷されたカバー、さらには美しいスクリーンプリントが施されているB面といい仕様も凝りまくりで、作品そのものとしての完成度も申し分なし。全5曲。

LA SOCIETE ELLE A MAUVAISE HALEINE / PAVILIONUL 32 - split EP (la societe pue prod) ¥600

“La Societe Elle A Mauvaise Haleine” はドラム・コンピューター使用のグレート・男女ツインVo・アナーコパンク・バンド。まずは「あらゆるところでDIYを確認するために」「強制、鎖なしで生きるために」「この死にかけた古びた世界の終焉を見るために」「神も主人もなしで新しい世界の出生を見るために」録音された4曲との説明がグッとくる。そしてそのことに比例するかの「気合」十分のサウンド。Pavilionul 32 はルーマニアのポリティカル・ファスト・ハードコア/パンク・バンド。こちらはメインは男性Vo だが女性ギターがヴォーカルもとるスタイルで、ノイジーなギターを駆使した非常に攻撃的なサウンド。ユニークな展開だが曲の勢いを失わない抜群のセンスがある。ファシスト警官、戦争、家長制などを否定する歌詞も直球。「生まれて以来、俺たちはお前をフォーマットする」と唄う “You’ll Be...And Shut Up” は、俺たちが生まれて以来、家長制がいかに俺たちを支配し続けているかがよく理解できる。Youtube でライブも見たが凄まじい。真摯なポリティカル・パンク/ハードコア・スプリット。

Acclaim Distribution is here

LINK
(band photo was taken from their myspace)

No comments:

Post a Comment