2011/01/29

Review: Easpa Measa / Atomgevitter - split EP

EASPA MEASA / ATOMGEVITTER - split EP

まずはアイルランド・ダブリン出身の Easpa Measa である。このバンドは男女ツイン・ヴォーカルのアナーコクラスト・バンド
だが、彼らはヨーロッパ方面ではインスピレーショナルなバンドとしてファンが多い。とはいえ当方からリリースしたことで、日本でもこのバンドを好きだと言うパンクスもちらほら増えたように思う。この split EP は彼らの作品のなかではほとんど無名に近いものだが、彼らの作品中上位に位置すると言っていいほど完成度が高い。これが今回紹介したいきさつである (
プレス枚数が300枚と極少数なうえにもちろんソールドアウトだし入手しやすくはないが・・・)。本作には、正式なデビュー作となる Renounce & Dethrone demo CD-R (2004) および当方からリリースした split EP w/ Nemetona (2006) の中間に録音された全1曲を収録。この "Vermin" と題された曲が、The Dagda meets Contravene とでも言うべきアウトスタンディングなロング・ソングで聞きどころが相当にある。「帝国」への憎悪をむきだしにする歌詞はアイルランドという国における (侵略という) 歴史性に沿ったものなのかもしれない。アートワークに描かれた "オオカミ" はバンドのシンボルと言えるものだが、そのような背景から来ていることは明白だろう。方やスコットランド・グラスゴーの Atomgevitter はドイツ人メンバー含む超DIYなバンドで、非常に屈折したスラッシュ・ハードコア/パンクをプレイする。「屈折」という表現はこのバンドにおいてはユーモアと置き換えてもいいだろう。そのことは歌詞に如実に反映されている。「 カネなんていらねえ。誇大広告なんていらねえ」 と叫ぶ "d.i.y." を始めとした全4曲を収録。ほとんど Easpa Measa しか聞いてないのが申し訳ない気もするが・・・

Holy Shit Records


Year Released: 2004

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